2014〜2016年で、これだけ多くの電子書籍サービスと電子書籍端末が終了していた!

2020年3月16日


日本では2010年が電子書籍元年といわれ、
雨後の竹の子のようにさまざまな電子書籍サービスや
端末が発売されました。それから約7年。
多くのサービスが数年で終了、または統合、
別サービスへの移行などで消滅しています。

2014年から2016年まで、どんなサービスや端末が
終了したのか、調べてみました
(抜けているサービスがあるかもしれません)。
また、サービス終了に当たって、ユーザーに
どのような救済措置がとられたかも調べてあります。
これからまだまだ増えていくと思います。

2014年
2014年2月24日
[サービス]エルパカBOOKS(ローソン)
→ 購入した金額と同額(旧コミックポイントは除く)のPontaポイントを付与する(お知らせ・情報)

2014年3月31日
[サービス]地球書店(NTTソルマーレ)
→ 購入額分のコミックシーモアポイント付与(お知らせ・情報)

2014年7月31日
[サービス]ヤマダイーブック(ヤマダ電機/運営はsmartebook.com)
→ 救済措置なし(返金、ポイント交換不可)だったが、イーブックポイント残高相当をヤマダポイント付与という形で対応(お知らせ・情報)

2014年10月31日
[サービス]TSUTAYA.com eBOOKs(ツタヤ)
→ BookLive!に引き継ぎ(お知らせ・情報)

2014年11月11日
[サービス]日経BPストア(日本経済新聞社)
→ 日経ストアに一本化(お知らせ・情報)

2015年
2015年3月31日
[アプリ]MFラノベ☆コミック(KADOKAWA)
→ BOOK☆WALKERに統合(お知らせ・情報)

[サービス]学研電子ストア(学研)
→ 学研Book Beyondに移行(お知らせ・情報)

2015年8月26日
[サービス]BookLive! for Toshiba
→ BookLive!に統合(お知らせ・情報)

2015年8月31日
[サービス]BookGateシリーズ:廣済堂の電子書籍サービス
→ 端末にダウンロード済みのコンテンツは引き続きお読みいただけます(ただしiOS8まで、BookGate JAPANはiOS7まで)。(お知らせ・情報)

2015年9月29日
[サービス]BooksV(ブックスブイ):富士通の電子書籍サービス
→ 端末にダウンロードしたご購入済みコンテンツは、サービス終了後も読むことができます(ただし、※コンテンツのダウンロードや再ダウンロードは、2015年9月29日(火)をもって終了、BooksVアプリの新規インストール、および端末登録は、2015年9月29日(火)をもって終了、閲覧ソフトのアップデートは、2016年3月30日(水)をもって終了)(お知らせ・情報)

2015年11月30日
[サービス]PDABOOK(ミュージック・シーオー・ジェーピーが設立)
→ お手元のダウンロード済み電子書籍は、サービス終了後も引き続き閲覧いただけます(お知らせ・情報)

2016年
2016年3月18日
[サービス]コープデリeフレンズ電子書店(co-op)
→ 端末にダウンロードしたご購入済み電子書籍は、サービス終了日「2017年3月20日(月)」以降も読むことができます。ただしサービス終了後に端末が故障した場合、端末を変更した場合、電子書籍を削除した場合は、閲覧できなくなります。(お知らせ・情報)

2016年3月31日
エディオン電子ブックストア by Booky(EDION)
→ 2014年9月の正式サービス開始から2016年2月29日(月)までにご利用いただきました電子書籍のご利用分につきましては、エディオンネットショップでご利用いただける「ネットポイント」にて払い戻し致します。(お知らせ・情報)

2016年4月30日
[サービス]LISMO Book Store:KDDIの電子書籍サービス
→ 現在サービスをご利用中のお客さまは、サービス終了後もダウンロード済みの機器にてコンテンツを引き続きご利用いただけます。(お知らせ・情報)

2016年5月8日
[専用端末]BookLive!Reader Lideo(リディオ):三省堂書店の電子書籍端末 販売終了
※電子書籍サービスの「BookLive!」は継続(お知らせ・情報)

2016年5月31日
[サービス]ダイヤモンドブックス、中谷彰宏文庫:ダイヤモンド社の電子書籍サービス
→ ご購入いただきましたコンテンツは、引き続きお読みいただけますが、場合によってはお読みいただけなくなるケースもございます(お知らせ・情報)

[サービス]Booky for Leopalace(レオパレス21)
→所定の手続きをしていただいたお客様は、Booky for Leopalaceでの販売終了後も、購入済みのコンテンツを引き続きご利用いただけます。 また、ご希望のお客様は、新サービス(eBookJapan for LEONET)にご登録いただくことで、Booky for Leopalaceで過去にご購入いただいた電子書籍代金と同額相当分のクーポンを提供いたします(お知らせ・情報)

2016年9月
[専用端末]「Reader」:ソニーの電子書籍端末 販売終了
※電子書籍サービスの「Reader Store」は継続(お知らせ・情報)

2016年9月26日
[サービス]本よみうり堂デジタル(読売新聞)
→ ご使用端末にダウンロードされている限り、閉店後も、お楽しみいただけます(お知らせ・情報)

2016年11月30日
[サービス]有斐閣判例六法Reading(有斐閣)
→ 現在お使いの端末にダウンロードしていただいた法令は引き続きお読みいただけますが、場合によっては法令がお読みいただけなくなるケースもございます(お知らせ・情報)

 調べてみて、初めて知ったサービスもかなり多かったですね。統合や移行なら購入した電子書籍も引き続き読めるところが多いのですが、問題は完全にサービスを終了してしまう場合。主な救済措置の種類は、大きく分けて2つに分かれます。

(1)端末にDL済みのコンテンツは読めるようにしてあとは放置
 サービスは終了しても、ダウンロードしてあるコンテンツは読めますよ、というところは多い。ただし、これには落とし穴があって、スマホやタブレットPC、パソコンなどは必ずOSのアップデートがあります。そうすると、新しいOSには対応していない、不具合が出るなどして読めなくなる可能性が高いのです。結局、現状の電子書籍が読めるサービスは継続しておくけど、OSのアップデートなどで読めなくなったらシラネ、という感じですね。その頃には話題にも上らなくなっているだろうから、自然消滅を狙っているともいえます。

(2)購入金額と同額の別サービスのポイント(クーポン)を付与
 エディオン電子ブックストアなどのように、電子書籍を購入した金額と同じ額のクーポンやポイントを付与するケースもあります。ヤマダ電機のヤマダイーブックは救済措置がまったくなかったため炎上し、急遽イーブックポイント残高相当をヤマダポイント付与という形で落ち着いたのは記憶に新しいところです。

こうしたサービスが消滅していく一方で、
また新たなサービスが次々と生まれているのも事実。
近年では、月額数百円で雑誌が読み放題のdマガジンや、
アマゾンの電子書籍読み放題といったサービスも
本格化してきていますね。

現在のところ、電子書籍は
・Amazon
・dマガジン(雑誌のみ)
・Google Play
・iBooks(iTunes)
・kobo(?)
辺りがこれからも残っていきそうな感じです。

そして、これから消滅していきそうなのは、
シェアがそれほどないにもかかわらず独自路線を貫いている
電機メーカー系やオリジナルの端末を出している
ところではないかと思います。
電機メーカーは自社の顧客を囲い込むため、
いろいろとがんじがらめにしていくことで知られていますから、
結構不便なんですね。
lideo(リディオ)は三省堂の端末でしたが、製造はNEC。

日本の電子書籍端末が負けた日。Lideo (リディオ)が遂に販売終了
でも書いてある通り、BookLive!以外のPDFや電子書籍は読めない、
所有している感覚に訴求できないといった欠点があり
ついに撤退に追い込まれました。

結束することなく、各社がバラバラで
端末を提供している状態。
これではタブレットPCやキンドルといった端末には勝てません。

ドイツでは、複数の書店が協力して「Tolino」というデジタル・リーディング・プラットフォームを発表、そのシェアはキンドルを抜いたことが報じられ、話題となりました。

過半数のユーザーにとっては、国内企業はどうであろうが
実は関係なく、使いやすくて安価、安心して使えるものであれば
海外のものでも構わないのですから、パソコンやスマホと同じように
気がついたら主要な部分は海外企業に握られていた、なんてことに
なる日も近いと思われます。

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