電子書籍・西洋楽譜 古今俗曲全集 第1集 (翻訳版) をリリースしました

2017年7月2日


1916 (大正5) 年に出版された
俗曲の楽譜集『西洋楽譜 古今俗曲全集』の
第1集を、AmazonのKindle版 電子書籍として
復刻リリースしました。

当時は大衆にはなじみが薄かった五線譜を使って
端唄、俗曲、流行り歌、長唄、童謡、民謡、清元、地歌、箏曲など
77曲の楽譜を掲載しています。

当時、端唄や長唄などは、五線譜ではなく三味線のタブ譜で
記載する方法が一般的でした。
現在でも、三味線を演奏する人にとっては五線譜よりも
三味線のタブ譜の方がなじみやすいのです。

しかしこうしたタブ譜は、種目(音楽ジャンル)によってさまざまで、
長唄の場合は縦譜や横譜などがあったり、地歌では開放弦を0ではなく
1としたりするなど、細かな違いがあって、
種目が異なると演奏できない欠点がありました。

こうした欠点を補ってくれるのが五線譜で、種目に関係なく
演奏ができるという長所を兼ね備えています。

また、西洋音楽の演奏ができる人、たとえばピアノが弾ける人
などにも当時の日本の大衆音楽を知っていただけると思いますし、
アレンジして演奏することも可能です。

歌のメロディと、その前後に伴奏が記譜されたシンプルなもので、
ともてわかりやすく作られています。

この楽譜集には、三味線の調子 (本調子、三下りなど) も書かれていて、
三味線での演奏も視野に入れていたことが分かります。

現在では五線譜が読める人も多くなったこと、
それから昔の大衆が歌っていた楽曲を歌い継いだり、
アレンジして新しい曲に仕立て直したりすることが
できるのではないかと思い、復刻を企画しました。

復刻に当たっては、表紙を新しくデザインしました。
また、はじめにや終わりになど、書かれている文章は
当時のままだと読みにくかったので、口語訳を追加しています。

ちなみに、表紙の下に入っている楽譜は、
「おっちょこちょい (猫じゃ猫じゃ) 」です。

(Amazon)

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