写真フィルムの生産量が激減していることが統計で明らかに!

2016年11月21日

私はデジカメだけでなくフィルムでも写真を撮っているのですが、
最近は現像代の高騰、手間がかかることなどから
ユーザーから敬遠されがちとなっているようです。

ここ数年でフィルムカメラユーザーもかなりデジタルに移行した
という話を聞きました。

では、この話は本当なのか、ということで
目をつけてみたのがフィルムの生産量です。

しかし、ネットで
「写真 フィルム 生産量  推移」で検索しても、
ろくなグラフが出てこないですね。

そこで、図書館などを利用して資料を集めてみました。
出典は、経済産業省の「化学工業統計年報」。
2015年4月現在では、最新は2012年のデータまででした。
統計を取ってまとめる時間がかかるため、どうしても
数年のタイムラグが開いてしまうのは仕方のないところでしょうか。

戦前からデータはありましたが、わかりやすいように
1950年から2012年までのデータをグラフにしてあります。
それがこちら。

写真フィルムの生産量のピークは2000年です。
以後、生産量は右肩下がり。

2010〜2012年の3年間を切り出してみると、次のようになります。

2012年は、2011年と比較して
約3割も減少していることがわかりました。

ピークの2000年と比較すると、
2012年の生産量は何と半分以下
という衝撃的な数字が出てきました。

やはり、フィルムカメラユーザーがデジタルに移行しつつある、
というのは本当のようです。

ただ、それでも1980年の生産量よりは多い。
この数字をどのように取るかですが、
これからさらに生産量が減少するのは確かだとすると、
フィルムカメラはますます高嶺の花、というか
金持ちの道楽、という側面が強くなりそうです。

ライカは医者が好んでコレクションしていましたが、
昔と違うのはフィルムカメラの価値が下がっていること。
つまり、ダッシュボードにカメラを置いて眺めている、といった
コレクション的な価値は減少し、金持ちでこだわりのある
好事家向けの遊びに変化していく気がします。

音楽がレコード、テープ→CD→MP3→ハイレゾと
アナログからデジタルに変わっていったように、
カメラや写真も同じ道をたどっています。

しかし、揺り戻しはいつの時代にもあるもので、
アナログレコードが何度も甦ったように、
アナログカメラの暖かさをもう一度、という形で
好まれるといいんですが……。

追記:
2012年以降の写真フィルム生産量は、非公開になってしまいました。
詳細は下記の関連記事よりご一読下さい。

関連記事:
2012年以降の写真フィルム生産量が秘匿扱い(非公開)に!!

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