ラウトレッジ (Routledge) 社の論文集『Made in Japan: Studies in Popular Music』にロカビリーの論文が掲載されました!

2017年7月2日

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今回はお仕事の成果ではありませんが……。
私の専攻は、ポピュラー音楽研究です。
2007年、日本のロカビリーについての研究論文で博士号を取得しました。

2年ほど前、定年になるまでお世話になった三井徹先生からお話を頂いて、
研究論文を執筆。先日、見本誌が届きました(住所と名前のスペルが間違ってたけど……)。

出版社はラウトリッジ (Routledge) という、人文、社会科学系の学術書で知られたイギリスの会社です。日本でいえば有斐閣あたりが近いと思います。結構堅い出版社で、研究者で論文が掲載されることは世界的に研究が認められた証となる、とも言われてます。

タイトルは『Made in Japan: Studies in Popular Music』。
ポピュラー音楽研究は欧米が中心になっていますが、もはやそんな時代ではない、世界規模での音楽研究が必要だ、というわけで「studies in popular music」シリーズとしてスペイン、イタリアのポピュラー音楽研究が専攻して出版されてきました。第3弾として日本のポピュラー音楽研究が取り上げられたわけです。

私が執筆したのは日本における昭和30年代のロカビリーについてで、第2章「ロッキン・ジャパン」の先頭を飾ることとなりました。

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タイトルは「From Covers to Originals: “Rockabilly” in 1956-1963」。
日本におけるロカビリー人気は、1956年の「ハートブレイク・ホテル」辺りから、ビートルズ人気が盛り上がってくる1963年辺りまでで、とりわけ社会現象としても取り上げられるようになったのは、現在有楽町マリオンにあった日本劇場での第1回「日劇ウエスタン・カーニバル」(昭和33年)からでした。

この論文では、日本での送り手(アーティスト、歌手など)と受け手がどのように取り込んでアイデンティティ・ポリティクス(Identity Politics)として戦略的に利用していったのか、ということを論じています。

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なぜ日本でロカビリーが社会現象となり、なぜわずか数年で衰退してしまったのか。よくある考え方が「欧米の流行を後追いしたからでしょ」となるのですが、実はそれだけではない。社会構造が大きく変わったことが、ロカビリーとカヴァー・アーティストたちが衰退していく大きな原因となっていたことを、社会学と音楽学を活用して論じました。

なお、本書の最後には、山下達郎さんへのインタビューも掲載されています。
山下達郎が好きな方にとって、必須の書籍となってますよ!

このようなチャンスをくれた三井徹先生に感謝申し上げます。
ありがとうございました。

(目次)
Introduction: Enbracing the West and Creationg a Blend
Toru Mitsui

Part 1: Putting Japanese Popular Music in Perspective
01. The Takarazuka Revue: Its Star System and Fan’s Support
Naomi Miyamoto
02. “The Infinite Power of Song”: Uniting Japan at the 60th Annual Kohaku Song Contest
Shelly D. Brunt
03. The Culture of Popular Music in Occupied Japan
Mamoru Toya
04. The Birth of Enka
Yusuke Wajima
05. Songs in Triple are Still Sung in Duple Time
Toru Mitsui

Part2: Rockin’ Japan
06. From Covers to Originals: “Rockabilly” in 1956-1963
Terumasa Shimizu

07. The Development of Japanese Rock: A Bourdieuan Analysis
Katsuya Minamida
08. A History of Japanese Rock Festivals and Live Music Venues
Junichi Nagai

Part 3: Japanese Popular Music and Visual Arts
09. Toru Takemitsu’s Seigenki (Time within Memory): An Anti-Experimental, Tonal Film Score
Kyoko Koizumi
10. The Interaction between Music and Visuals in Animated Movies: A Case Study of Akira
Hideko Haguchi
11. The Emergence of Singing Voice Actors / Actresses: THe Crossover Point of the Music Industry and the Animation Industry
Aki Yamasaki

Coda: Japanse Music Reception
12. J-Pop Goes the World: A New Global Fandom in the Age of Digital Media
Yoshitaka Mori

Afterword
13. Maintaing Artistic Integrity and Creative Control: A Conversation with Tatsuro Yamashita
Kiyoshi Matsuo with Toru Mitsui

ISBN-13: 978-0415637572
ISBN-10: 0415637570

(amazon)
Made in Japan: Studies in Popular Music (Routledge Global Popular Music Series)
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